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夏休みの宿題はない方が良い?あった方が良い?

おはようございます。
金澤ゆいです。

夏休みに入った学生も多いかと思いますが、夏休みといえば「宿題」。
漢字ドリルや読書感想文、自由研究など、多岐にわたる宿題が出されたのを覚えています。
その当たり前だった夏休みの宿題がない小学校が出てきています。

夏休みの宿題をなくす取り組みの目的は、子どもたちの主体性を伸ばすこと。宿題の代わりに読書や自由研究、体力づくりなど自分でテーマを見つけて、計画を立てて取り組むように呼びかけています。

私は今までの宿題というものを見直し、自分で考え、行動していくその思考力・創造力を身に着けることは、生きていくこと、社会に出るうえで大いに役立つので賛成です。

夏休みは子どもたちが、やりたいことに取り組める大切な時間で、課外学習として、地域の行事やボランティアなどに参加したり、海外に行ってみたり、普段の授業では得られない経験をたくさん積んでほしいと思います。

しかし学校でそういった思考法を促す教育が進んでいないなかでは、家庭環境によって学習の差異が生まれる可能性もあります。

最初は学校側から課外学習や自由研究などの提案を行うなど、家庭へのサポートなども必要となってくるかと思います。

既に取り組んでいる学校では、夏休みに子どもたちが完成させた作文や作品については、展示会などの案内を紹介して応募を促している学校もあるようです。

実は、欧米や北欧・東南アジア諸国の多くが、夏休みには「宿題がない」国のほうが多いです。

理由としては、夏休みのタイミングで学年が変わるなどの仕組み上の理由もありますが、根本的な理由として「夏休みはせっかくのバカンスだから頭も体も休ませよう。日常とは違う体験をたくさんしてほしい。」という文化的、教育的な価値観が垣間見えます。

また、宿題をなくす取り組みを始めたきっかけの一つとして、「教員の長時間勤務」の問題も関わっています。

国が残業の上限としている月45時間を超えるとみられる教員が、中学校で77.1%、小学校では64.5%に上っています。
(Source:文部科学省勤務実態調査)

夏休みの宿題がなくなることで、その準備や丸付けに時間を割くことなく、子どもたちと向き合う時間に集中できることは、とても良いことだと思います。

私は今の教員の労働環境については問題を感じており、こういった部分的なことからでも改善していく必要があると考えます。

また、将来的には頑張っている先生方が報われる環境にしていきたいですね。

子ども達は好奇心にあふれており、これだけ自由な時間があるうちに多くの物事に触れて、挑戦してもらいたいと思います。

そのために私たち大人がサポートしていく。

子ども達にまだまだ知らない世界を、面白いことを、自由な発想で選択してもらう。

もしかしたら思いもよらぬタイミングで、子どもの才能が発揮される場面に出くわすかもしれません。

夏”休み”というからには、遊びながら学ぶくらいの環境が良いのではないでしょうか。

地球の適温は何度なのか 〜7月4日の地球は過去12万年で一番暑い日だった〜

「暑い、溶けそう。」と道行く学生たちの会話が聞こえる。
クーラーの効いた部屋から一歩出た瞬間に汗がにじむのが分かる。
公園で走りまわる子ども達の姿は消えてしまった。
米国では最高気温が50度を超える地域もあり、熱中症関連の死亡が増加。
地面に転んだだけで生命を脅かすほどの重いやけどを負う人が出ている。
地中海沿岸の国では猛暑による山火事のために40人以上が命を落とし、アジアでも熱波による死者が増えて食糧の安全が脅かされている。

つまり、今年の暑さは異常である。

「暑すぎて死ぬ」が冗談じゃなくなる時代になってしまうのだろうか。

米国立環境予測センターの観測データの分析から、7月4日の地球全体の平均気温(世界平均気温)は17.18℃で、1979年の衛星観測開始以来、最も暑い日であったことが分かりました。米ワシントン・ポスト紙によると、「過去12万5000年間の地球史上で、最高気温と考えられる」と指摘する気象学者もいると言います。

今年の地球規模の猛暑は、何が原因なのでしょうか。

世界では19~20世紀にかけて国立の気象観測機関を発足させて、自国の気象データを精密に計測し、公表するようになりました。

今回の「世界平均気温の最高記録達成」は、米国立環境予測センターが衛星データを含めて全地球の観測を記録し始めた1979年以降で最高気温となっています。

気象観測は自然現象を書き留めたり、季節ごとの変化を参考にしたりすることは、農業や防災、健康管理に必要不可欠な作業でした。
近代的な気象観測は、地上、海洋、高層大気、衛星データによって行われています。また、地上気象観測は最も古くから行われてきており、天気、気温、気圧、降水量、湿度、風向風速、日射量などのデータは、長年の蓄積があります。

では、過去12万年間で過去最高気温である根拠とは何なのでしょうか。

研究者らは、北半球が夏季であることに加えて、
・気候変動(氷期と間氷期の長期サイクル・人類の活動によって温室効果ガスの排出が進んだという意味合いを含む。)
・エルニーニョの発生
によって、地球の最高気温が更新されたと言っています。

今回も、地層やサンゴ、アイスコア類に保存されている数十万年分の気泡やちりなどの分析から、「世界の平均気温はおよそ12万年ぶりの最高気温を記録」と報じました。
また今年のエルニーニョの発生は世界中でされており、日本の気象庁も6月9日、4年ぶりにエルニーニョが発生したと発表しています。

※エルニーニョ現象とは:太平洋赤道域の日付変更線付近から南米沿岸にかけて海面水温が平年よりも高くなり、その状態が1年程度続く現象。エルニーニョが発生すると、世界中の気象に影響を及ぼし、地域によって干ばつや豪雨など様々な異常気象を引き起こし、地球全体では記録的な猛暑になりやすいと言われています。

今回の「地球史上、最も暑い日」の記録を受けて、専門家たちは「温室効果ガスの排出量抑制に迅速に取り組まないと、今後も最高気温が塗り替え続けられるだろう」と警告しています。

一方、人類の発展に伴って急ペースで温室効果ガスが増えたことについて、悪いことばかりではないと考える人たちもいます。たとえば、多くの植物の発育適温は、現在の平均温度よりもやや高いとするデータがあります。
独ポツダム気候影響研究所の研究チームは、「人類が大気に排出してきた温室効果ガスによって、次の氷河期の開始が5万年以上後ろ倒しになったかもしれない」とする論文を、16年に科学総合誌「ネイチャー」に発表しました。
同研究所のアンドレイ・ガノポルスキ博士は「地球の公転軌道などから算出すると、本来は200年前に氷河期に突入するはずだった。当時、大気中の二酸化炭素濃度が240ppmだったならば氷河期は開始したかもしれないが、産業革命以前でも人類が森林伐採をしたことなどによって280ppmになっていた」と説明します。英ユニバーシティー・カレッジ・ロンドンのクリス・ラプリー教授は、この研究成果を受けて「人類の行動が惑星の新陳代謝そのものを左右する、新しい時代に入った証拠だ」と語っています。

さて、ここで私たちは「自然には抗えない・自然災害は仕方ない」で傍観していて良いのでしょうか。

国連広報センターのホームページでは、気候変動に対して、個人でできる10の対策が挙げられています。

1.家庭で節電する
2.徒歩や自転車で移動する、または公共交通機関を利用する
3.野菜をもっと多く食べる
4.長距離の移動手段を考える
5.廃棄食品を減らす
6.リデュース、リユース、リペア、リサイクル
7.家庭のエネルギー源を変える
8.電気自動車に乗り換える
9.環境に配慮した商品を選ぶ
10.声を上げる

気候変動は大きな問題ですが、こうしてみると今からでも取り組めることがありそうですね。私たち一人ひとりがこの問題に向き合っていかなくてはなりません。

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人口の半分が働き過ぎ、半分が平等な機会を与えられない!?

おはようございます。
金澤ゆいです。

2023年6月20日に世界経済フォーラム「ジェンダー・ギャップ指数2022」が発表されました。
※ダボス会議の主催者・世界経済フォーラムは2006年から「経済・教育・医療へのアクセス・政治参加」の4つの分野で、各国の男女間の格差を調べ、発表しています。

世界各国の男女間の平等について調べた調査で、日本は政治参加の分野で格差が大きく、調査対象となった146か国中125位となり、去年の116位から後退しました。
調査対象の146か国のうち、男女間の平等が最も進んでいるのは、14年連続でアイスランドとなり、続いて2位がノルウェー、3位がフィンランドと北欧の国々が上位を占めたほか、4位はニュージーランドとなっています。

<ジェンダー・ギャップ指数 各国のランキング>
※()は前年の順位

1位 アイスランド(1)
2位 ノルウェー(3)
3位 フィンランド(2)
4位 ニュージーランド(4)
5位 スウェーデン(5)
6位 ドイツ:G7(10)
7位 ニカラグア(7)
8位 ナミビア(8)
9位 リトアニア(11)
10位 ベルギー(14)
・・・
15位 イギリス:G7(22)
30位 カナダ:G7(25)
40位 フランス:G7(15)
43位 アメリカ:G7(27)
79位 イタリア:G7(63)
105位 韓国(99)
107位 中国(102)
125位 日本:G7(116)
146位 アフガニスタン(146)

調査対象の国の数には変動があるため単純比較はできませんが、今回の調査で日本は過去最低の順位となりました。
特に「政治参加」の評価では、順位は146か国中138位と最下位クラスです。

2021年の衆院選挙後は女性衆議院議員の割合が減少し9.7%となり、閣僚では8.3%で、最も低いレベルになっており、前年から改善がみられていません。
日本は国会議員に女性が占める割合の少なさや、企業における女性管理職の少なさ、非正規雇用者に占める女性の割合が男性の約2倍であること、男女の賃金格差などが指摘されています。
※2022年7月の参院選では女性の割合が過去最高の28%(以前は23%)となったが、スコアには反映されていない。

一方で今回の調査には反映されていませんが、今年行われた統一地方選挙では、地方議会の当選者の女性割合が約20%と過去最も多くなりました。
全ての地域で女性議員の割合が増加しているわけではなく、未だに女性の地方議員が居ない地域もあります。しかし、地方議会は議員の定数が多く、また女性の首長がいる地域では政治参加の機運が高まっていたり、女性を支援しようというネットワークができてきたりすること等、地方で女性議員が増える余地はあると言えるでしょう。

さて、日本では男女平等の問題は、政治や社会制度の問題だと考えられがちですが、この問題で最も重要なのは意識改革と言えるでしょう。
男女平等が進めば男性の特権が失われる可能性があるのでは、と思われる方もいるかもしれませんが、男女格差がある社会は男性にとっても不幸なものかもしれません。例えば、日本の男性は世界と比較しても働きすぎと言えます。女性が社会進出し、男性と同じように働くようになれば、男性の働きすぎの軽減にもなるでしょう。

つまり今の日本は「人口の半分が働き過ぎ、半分が平等な機会を与えられない状況。」これを是正していくのは国民の幸福度が向上するとも言えるのではないでしょうか。

大切なのは、私たちの”意識”と”行動”です。

アイスランドでは1975年10月24日に「女性の休日」と題され、国中の女性たちが大規模なストライキを行い、社会変化のターニングポイントになったと言われています。アイスランドは男女平等の進んだ国ですが、保育園不足など、課題はまだあると言えます。日本と異なるのは、不満や課題があるときは、国民が声を上げて現状を変えようと行動を起こすことです。

日本では、我慢して耐え忍ぶことが美徳とする風潮がありますが、行動を起こして立ち上がらなければ、社会には反映されないでしょう。あきらめたり、批判をするのは簡単です。自分で立ち上がるのが難しければ、誰かに想いを託すのもひとつの手段だと思います。

本来、ジェンダー平等や女性の権利については、日常的に議論されるべきことです。皆さまの小さなアクションが、いずれ社会を動かす大きな力になると信じています。
私たちの意識と行動でしか世の中を変えることはできません。

私は社会の不合理を是正し、自由に選択できる社会を創るべく、日々さまざまな方と対話し続けております。
私も応援してくださる方々、社会の不合理に苦しむ方々、そして未来を生きる子どもたちが”明日はより良い”と信じられる日本を創るために、これからも活動を続けて参ります。

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